欧州大手銀行ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)のスイス部門が仮想通貨ウォレットをローンチしたことを発表。
プライベートバンクの顧客に対してBTCを取引する機能と、カストディサービスを開始しているようです。
BTC取引とカストデイサービスの提供
仮想通貨の規制が比較的ゆるく、世界に先駆けてDLT法(分散台帳技術関連法)が施行されたスイスではブロックチェーン上で資産や権利の移動を行うための取り組みが国を挙げて進められており、これまで半年間は顧客を限定して実験的にウォレットを介した取引などのサービス実例を展開していたようです。
ようやく正式にローンチされるタイミングに差し掛かっており、今後は「成熟度」「需要」「規制」の観点から他国に事業拡大するか、慎重に判断された上で展開されるでしょう。
BBVA SwitzerlandのAlfonso Gómez最高経営責任者の発言は以下の通りです。
何よりも、価格変動の大きさやその他のリスクがあるにも関わらず、ポートフォリオを多様化する手段として、投資家の間でデジタル資産に対する需要が高まっていることに気づけたことが非常に大きい。
STOの普及と日本のユースケース
今年2月に施行されたDTL法によって、スイスではブロックチェーンが法的根拠を示すことが可能になりました。
これにより今後スイスでは国策事業としてブロックチェーン基盤の国内インフラの整備が進んでいくことになります。
日本においてもSTO(デジタル証券)の需要が少しづつ出てきているので、今後は株式、不動産、有価証券など資産価値の高いものがブロックチェーン上で取引されることになるでしょう。
金融商品をSTO化することで得られるメリットは以下のものが考えられます。
- 金融商品をプログラマブルに設計可能
- 仮想通貨建てで購入可能(ETHウォレット必要)
- 仲介手数料の削減
- 24時間365日取引可能
他にも色々メリットはあると思いますが、個人事業主やベンチャー企業など中小規模の事業主の資金調達の幅が広がることが最大のメリットと言えるかもしれません。仮想通貨はICOの普及で信用を落とした一面もあるので、資産価値が担保されたSTOが今後の社会需要に最適解を出してくれることに期待したいです。
まとめ
現在世界の大手銀行では年々増加する仮想通貨需要に答えるべく、様々なサービスの展開をスタートさせています。
このような実需要の高い国々で多のくユースケースが生まれることで、いずれ日本にも最適化されたサービスがローンチされることでしょう。