チェーンリンクとは、ブロックチェーンとブロックチェーン以外の外部システムを接続するためのミドルウェアです。
先月にはSBIグループの仮想通貨取引所でLINKの取扱を開始したことで国内でも話題になりました。
今回はチェーンリンクの活用事例や、今後の価格相場などわかりやすく解説していきます。
チェーンリンクとは?
チェーンリンクとは様々なブロックチェーンと外部システムを接続するためのミドルウェアの機能を持った中間処理のプラットフォームです。
これまでのブロックチェーンの仕組みではブロック内の情報の信頼性を担保できても外部ネットワークから引っ張ってくる情報の信憑性までは担保できないことが問題になっていました。
スマートコントラクトの機能を使って契約の自動執行を行う際にも、不正な情報を取り込んで契約を締結してしまっては、かえって自動化することで不正な取引を増やしてしまい、悪影響を及ぼしてしまいます。
また、チェーンリンク上で使われる「LINK」は外部ネットワーク側の情報精査を行う際に利用されるようで、チェーンリンクに接続されるネットワークが増えるほどトークンの流動性も上がり、価格の上昇に繋がる仕組みになっています。
チェーンリンク(LINK)の基本スペック表 | |
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通貨単位 | LINK |
時価総額ランキング | 15位 |
発行開始日 | 2017年 |
発行上限枚数 | 10億万枚 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
チェーンリンクの歴史
チェーンリンクは2017年9月にホワイトペーパーが公開され、同月のICOで現在のレートに換算すると約35億円ほどの資金調達を成功させています。
価格に大きな影響を及ぼしたのは2020年夏のDeFiブーム時です。
このタイミングにLINKは大きく価格を上げ、2021年5月には52ドルを超え、最高額を叩き出しています。
その後価格は落ち着いていますが、カルダノとのパートナーシップや、NFTレンディングプラットフォームとの提携など話題のマーケットへの進出を進めており、今後の価格形成に大きな期待が寄せられています。
チェーンリンクのメリット
- インターオペラビリティ(相互運用性)への優位性
- オフチェーンからのデータ共有の安全性
LINKの最大の特徴は外部データとの双方向間のデータのやり取りを可能にした点です。
これまでオフチェーンからデータを取りこむ際の情報の正確性を精査するための技術的ハードルは高く、API連携にも非常に高額なコストが発生してしまうことがブロックチェーンベースの仕組みを構築する際のボトルネックになっていましたが、LINKはオラクルを分散化させ、LINKトークンを使った独自のコンセンサスを行うことで、これらの課題をクリアしています。
- 異なるブロックチェーン間での互換性
クロスチェーンという技術で本来互換性のないブロックチェーン同士の情報連携を可能にしています。
各ブロックチェーンプロジェクト間の橋渡し的な役割になるので、分散化が進むほどLINKの価値も連動して上がることは間違いありませんん。
チェーンリンクのデメリット
- 流動性の低さ
時価総額の上位に食い込むほどの通貨に成長しましたが、メジャーコインと比較すればまだまだ、知名度は低くくこれから上昇するコインであることは間違いありません。短期トレードでの利確は難しいのが現状です。 - 取引所での入出金が出来ない
先月からSBI VCトレードに上場しているLINKですが、取引所での入出金には現状対応しておらず、VCトレードの口座に入金できるのはBTC,ETH,XRPのみです。出金するにもCoolXwallet(https://www.sbicxw.com/)に申し込む必要がありますが現状受付はしていないようで
外部のコールドウォレットに移すことや、ステーキング運用などは出来ないようです。
まとめ
既に時価総額ランキングの上位に食い込む人気通貨であるため、今から爆上げには期待できないと思いますが、イーサリアムネットワークの普及と、NFTマーケットの成長と連動する形で、長期的な価格の上昇には期待できるプロジェクトであると思います。
Googleなどの大企業データプラットフォームとのビジネス活用など、国家プロジェクトも控えているのでこれらのユースケースも要注目です。