先日アップデートされたイーサリアムの大型アップデート「ロンドン」ですが、これを機にETH価格が高騰、多くの投資家から注目を浴びています。
今回は「ロンドン」が実行されたことによる市場への影響、利用者に対するメリットなど深堀りしていきます。
EIP15559の主な内容
ロンドンハードフォークでは大きく5つのEIP(イーサリアム改善提案)が存在します。
その中でも特に目玉として注目されているのが以下の2点です。
- 手数料モデルの変更
- 供給量の低下
現在のイーサリアムの送金手数料の仕組みはオークション形式で展開されており、ユーザーが指定したガス価格に対してマイナーがガス価格の高い順から承認することでより高いフィーを獲得することができる仕組みです。
マイナーにとっては恩恵を受けやすい仕組みではありますが、ユーザーにとっては不当な手数料を搾取されやすい形になっており、近年のDappsブームの影響も受けて参加してくるユーザーに向けてより使いやすい仕組みに変更する必要があります。
EIP15559ではイーサリアムネットワークの手数料(ガス代)の高騰を防ぐことを目的としておりよりスケーラブルな取引は可能になります。
屋台骨として導入されている新ルールとしてベースフィー(基本料金)+チップ( 手数料)をマイナーにシ支払う形になっており、ベースフィーに関してはマイナーに支払われることなくバーンされます。
これにより通貨の供給量を一定以下に抑え、手数料インフレを仰ぐことなくユーザーの利便性を向上させることが可能です。
ETH価格への影響
それでは今回のアップデートがETH価格に対してどこまで影響してくるのでしょうか?
これまではハードフォーク後のETH価格は大きく下落する傾向がありましたが今回のロンドンアップデート後は下記の日足チャートのようにアップデートが行われた直後も順調に価格を伸ばしています。
また、連日続く価格高騰の相場に合わせて新規ユーザーが参入することで、トランザクション数の高騰が見込まれ、ブロック報酬よりもバーン枚数が多くなることでよりETHの希少価値が上がり爆上げに繋がることになるかもしれません。ちなみに現在のバーン総枚数は17,645枚(8月9日時点)となっており、ロンドンアップデートから4〜5日でかなりの枚数がバーンされています。このままの勢いで価格が上昇すれば今年中に1ETH=100万の大台に突入する可能性も見えてきたかもしれません!
ビットコインも昨年末から今年の4月にかけて2倍以上の伸びを見せているのでイーサリアムもこれに近い形で価格が推移しても不思議ではないでしょう。
ガス代に関してはロンドンアップデート後も64Gwei(ギガウェイ)と、アップデート前と同じ水準ですが、ネットワーク混雑時にはベースフィーを自動で計算してくれて、ガスチャートの相場価格を意識して設定する必要が無いので作業コストを低減することが可能です。
当然マイナーへの報酬は減少することになるので、今後のマイナーへの報酬面など対策に注目していきたいと思います。
イーサリアム需要いつまで続く?
今回のロンドンアップデートはあくまでもイーサリアム2.0を実現させるための布石であり、今後は年内に予定されている上海アップデートが控えています。
その前段階として、イーサリアムブロックチェーンとETH2.0のビーコンチェーンの統合が行われることになっておりシステム全体の稼働状況など様子見のフェーズに入りそうですが、2021年のアップデートが計画通り行われPoS(プルーフオブステーク)への移行が遂行されれば2021年〜2022年にかけて価格の上昇が見込まれそうです。
他には「DeFi」「NFT」への注目度の高さからもイーサリアムはこれらの新しいマーケットを牽引する存在として君臨し続けるのではないでしょうか。
まとめ
現在イーサリアムには価格上昇の好材料が複数存在し、投資先として非常に魅力的な対象となっています。
ETHの価格上昇と連動する形で仮想通貨全体の価格も上昇しているので今後の動きから目が離せません。