今年の5月に中国が発表した国内のマイニング事業者に対する規制強化の実施により多くのマイナーが淘汰されトランザクション承認が一次的に減少。
マイニング難易度が一時的に低下していた市場ですが、ここにきて再度マイニング需要が増えビットコインマイニングの難易度が急上昇しているようです。
なぜ採掘難易度が上昇しているのか
今年の5月に中国政府はビットコインマイニングの禁止を発令し、国内のマイナーを締め出す方針を示しました。
これには中国デジタル人民元を普及させる狙いと、それを阻害する可能性があるビットコインの国内流通量を減少させる目的があります。
採掘難易度の推移を確認しても5月のマイニング規制のニュースの影響を受けて、マイナーの数が減少。
マイニング難易度の大幅な低下が見て取れます。
ピーク時には25TH(テラハッシュ)あったものが、1ヶ月も経たないうちに10TH(テラハッシュ)も減少しています。
この反動もあり、中国内で締め出されたマイナーが新しい拠点からマイニングを再開し、ハッシュレートが上昇。
採掘難易度の急上昇に繋がっていることが予想されます。
次回調整の予定は8月27日ですが、採掘難易度は15.63THに上昇するとみられています。
中国のマイナーはこれまでハッシュレートの約4分の3を占めており、世界的にも大きな存在感を持っていましたが、北米や中東の国にマイニング拠点が移りかわろうとしています。
中国にマイニング事業を独占されたきた国は、中国という大きなライバルが減ることでマイニング事業者を誘致しやすくなるので世界各地にマイナーが分散されます。
ネガティブな意見だけではなく、ビットコインネットワークの健全化という意味では一歩前進することになるかもしれません。
今後のBTC価格への影響
中国の規制により大きく価格を落としたBTCですが、直近では1BTC=500万円のラインを超えたことが話題になりました。
現在は調整が入り、少し価格を落としています。
仮想通貨アナリストのPLAN Bは今年の年末には13万5000ドル(約1400万円)まで上昇するだろうと予測しており、現在から約3倍の伸びを見せること示唆しています。
またビットコインネットワークに保存されている資本は過去史上最高値を更新していることから投資家からの期待値は年々上昇しているようです。
他にエルサルバドルのような国で法定通貨としての実績が蓄積されていけばより価格が上方修正され、予想値を超える可能性も考えられます。
まとめ
中国はこれからビットコインではなくデジタル人民元に軸足を移すことになると思われますが、これまでよりマイナーが世界各地に分散化された分、ネットワーク自体はより堅牢なものとなり、より公正にマイニング事業を促進させることができるでしょう。